ゼミ紹介 | 文芸ジャーナリズム論系 | 早稲田大学文化構想学部

ゼミ紹介

青山 南先生 翻訳実践・批評ゼミ1 

青山南ゼミのサイト「戸山翻訳農場」
http://www.ttfarm.jp

市川 真人先生 編集と批評ゼミ 

「自己紹介」と言われると、自己紹介とは何か、とまず考えてしまう。紹介する相手が“論系選択のためにこのパンフレットを読んでいる皆さん”であるのはおそらく間違いのないところだが、「皆さん」にも各々の性格や嗜好があって学びたいことも進路の志望も個別なのだから、本来なら読む人ごとに多様かつ最適な紹介方法が見つかるはずだ。他方で紹介さるべき「自己」とは、「市川真人」なる固有名を与されたこの私のことであるはずだが、一体“この私”のどこまでが「自己」と呼ぶに足るものか。私たちが普段それだと信じて疑わないものの内にも習慣や歴史的・社会的構造の所産等々、「自ら」と「己」を重ね書きした「自己」なる語の主意からは遠く離れたものもある以上、「紹介」するにはまず「自己」とは何かから考えはじめなければなるまい……なんて書くことで、「自己紹介」を前にした皆さんの固定観念や“そんなものは退屈だ”という先入見を、わずかでも崩すことができるならばそれこそは、マーシャル・マクルーハンが「人間の世界に導入するパターンの変化」をめぐるメッセージだと定義する“メディア”なるものの機能にほかならない。メディア論以外のぼくの興味範囲である“コンテンツの批評”も“言語の機能をめぐる考察”もそうしたメッセージの様態のひとつであって、そういうことを日々考えている者に興味を持ってくれたら、1年時でも2年時でも、まずは授業を覗きにきてください。

<ゼミ生より>
▽様々な思想や人材を飲み込む度に旨味を増す。当ゼミはそんな奇妙な闇鍋に似ています。(原)
▽六限は本を読みます。喧喧囂囂、議論が飛び交い、ゼミ生一同場外乱闘も辞さない構え。(渡辺一)
▽七限は各々文献をあたったり、それを元に話し合ったり。理想のメディアを創造するべく模索中。(安藤)
▽気まぐれで優しくて厳しい先生と愉快な仲間たちと共にわいわいがやがや学んでます!(松永)
▽具体から抽象、抽象から具体…この思考の循環を実践して学びたい方は是非市川ゼミへ!(高井)

梅宮 創造先生 文芸研究・批評ゼミ1 

 文学のいのちは〈言葉〉にあるのでしょうが、その言葉という代物は、なかなか自分の思うようにはいきません。だから面白いともいえます。私はもう何十年となく言葉と付合ってきました。今も変らず、言葉をにらんだり、いじくりまわしたりの毎日です。
 それからまた、言葉は、あるいは文学は、ときに情けないほど無力であります。これで腹がくちくなるわけでもなく、渇きが癒されるはずもない。生存の必要に直接応えてくれないのが文学ともいえましょう。文学なんかちっとも役立たないという人さえいます。しかし、文学よりも役立たないものが世に存在することを、私たちは先般の大震災でいやというほど知らされたのではないでしょうか。俗に「科学」と呼ばれる魔物がそれです。そんな〈えせ科学〉を底辺から支える数字や、統計や、まことしやかな理論とやらが、どれだけ当てにならず、どれだけ役立たぬガラクタであるかを痛感したはずです。それからすると文学は、どうして棄てたものじゃありません。人の心を慰めたり、奮い立たせたり、ひろく人生の知恵(また悪知恵)を授けてくれます。魂をゆさぶり、この世の見方をがらりと変えさせてくれるのも文学です。
 私は飽きもせず文学と付合い、言葉と格闘したり、言葉を駆り立ててくさぐさの想いにふけったりしながら、この束の間の人生を生きています。

<ゼミ生より>
 当ゼミでは英国小説を主として勉強します。自分が興味を持った作品について、自由な視点から論じることができます。
 日本語訳を用いることも多く、学生同士の意見交換も活発で、堅苦しいゼミではありません。(友光)

貝澤 哉先生 現代文学のフィールドワークゼミ 

北村 陽子先生 テクスト読解・批評ゼミ3 

文学の最前線で活躍されている先生方の中にあって、ひっそりと(?)「絵画と映画の公衆(自分自身を含めて)とは何なのか?」ということを考えています。私なりのスタンスの根っこは、フランスの19世紀の絵画と、それをめぐる批評、風刺画などを研究すること。批評を読むなどという面倒くさいことをするのは、当時の「本来の素人」に少しでも近づきたいからです。映画の授業もしていますが、自分でもなぜなのかわかりません(本当)。公衆というのは、無責任なものです。いま私が映画を勝手に見るように、近代絵画の公衆も、展覧会を見て勝手なことを言っていたのではないか。最近、印象派の絵を見て素直に「怒れる」ようになってきたのが、少し嬉しいです。人間がそもそも、言葉など最初から持たなかったとしたら、どんなに素晴らしいだろう……とさえ夢想してしまいます。一番信頼している映画評論家は、うちの飼い猫(加瀬亮のファンらしい)。

小沼 純一先生 テクスト読解・批評ゼミ2 

 大学では「音楽文化論」が専門、ということになっていますが、各種メディアでは「音楽・文芸批評」などと云っています。
 音楽を中心にしつつ、文学、映画、ダンス、等々とのつながりを横断的に批評、と云うこともあります。
 いずれにしろ、批評はことばでするものです。如何に音そのものや音符や、フィルムや運動や身体のことが「わかって」いても、ことばがつかえなければ、批評はできない、ということです。だから、批評行為はすべて言語的行為です。ことばをある程度でも扱えるようになることを、いつも、考えています。
 (比較的)よく文章を掲載している雑誌は、intoxicate、Strange Days、音楽の友、ピアノの本、等。ごくまれに書いているブログはhttp://plaza.rakuten.co.jp/numaj/と「一個人ブログ」http://www.ikkojin.net/blog/ (音楽コラム)
 その他、坂本龍一氏とのscholaシリーズもお手伝い(?)しています。

<ゼミ生より>
小沼ゼミは、小説だけでなく音楽や映像も多くゼミで取り扱う。身体の五感で感じた言語化出来ないものをどう自分の言葉にするのか、これがゼミの大きなテーマと言えるだろう。当たり前になり見落としているものを見つける、それは自分の内側に留まらず思考を枠を外すことである。フィールドワークを元に学生が各自書いた文章を用い、ゼミ中は議論をメインとする。自ら動き、考え、発言することを最も重要とする。その他、毎年一回ゼミ合宿を行う予定。(滝本愛子)
 

十重田 裕一先生 文芸研究・批評ゼミ2 

堀江 敏幸先生 批評・創作実践ゼミ1 

松永 美穂先生 翻訳実践・批評ゼミ2 

 大学院時代はドイツ語圏の現代文学を学び、特に東独の反体制作家であったクリスタ・ヴォルフという女性作家について論文を書いていました。彼女の作品を追いかけるうちに、文学における暴力やジェンダーの問題、また、文学史は誰のためのものかというテーマに関心を持つようになりました。また、ハンブルク大学に留学していたときに、自分と同年代の多和田葉子さんという作家と知り合い、彼女の作品を読むようになりました。多和田さんは早稲田の露文出身ですが、日本語とドイツ語で作品を書いている稀有な作家です。彼女を通して、グローバリゼーションのなかの文学、人の移動、というテーマが気になってきました。
 わたしはまだ日本語に訳されていない作品を読む機会が多く、翻訳にも積極的に取り組んでいます。同時代のものはもちろん、まだ翻訳が出ていない過去の優れた作品の発掘・紹介にも取り組んでいきたいと思っています。
最近は、絵本や児童文学の翻訳にも挑戦しています。あと、書評やエッセイも書いています。読むことも書くことも、とっても楽しいです♪

水谷 八也先生 戯曲研究・批評ゼミ1 

芳川 泰久先生 批評・創作実践ゼミ2 

渡部 直己先生 テクスト読解・批評ゼミ1 

 わたしは、教えることが好きである。傍目には、いくぶんか異常にみえるほど好きなのだが、理由は単純である。それが、ベルクソン的な「創造」の機会であるからだ。すなわち、潜在的なものの現勢化。学生たちの中に潜み眠っているものを活き活きと(出来れば、当人にとっても、わたしにとっても思いも寄らぬ形で)目覚めさせること。その「創造」的な体験として、わたしは教えることに深い喜びを感じ続けている者だが、教わる側の気質によっては、これはむろん、多分に迷惑な体験ともなりうる。潜在的なものの現勢化には、しばしば過酷でもある変化が不可欠であり、そうした厳しさを好まぬ者も多くいて、たとえば村上春樹などにハマったりしているからだ。その種の人は、わたしを積極的に避ければよい。避ければ、その変化嫌いが、しかるべき幸せな安寧や感傷に通ずるかもしれないし、わたしはまた、人の安住を羨むほど貧しくはない。よって、「創造」的教育への勧誘は次のようになるのが常である。
 もっと「幸福」になりたい人ではなく、もっと「自由」になりたい人は、わたしの門を叩いて損はない。得にもならぬが、より元気にはなるだろう!

<ゼミ生より>
 あえてシラバスから言葉を抜き出すなら、“事件としての読解”。“読解”の喜びを知ることができるゼミが、渡部ゼミです。
 小説・思想、時には映画…好きなものをテクスト読解の材料にできます。自由です。但し、『本気で好き』という条件付き。ゼミには何かを本気で好きな人しかいません。好きなことにかけては百を超える程読んでいる。だから、発表でも誰かに“事件”を与えられる。好きなことがある人にお勧めします。ここでいう“事件”とか“読解”って何…?そう思った方は、渡部先生の授業をまず受けてみてください。   五十嵐絵里(ゼミ長)